Max 9

よりダイレクトで透明性が高く、ユーザーの好奇心を刺激する魅力的な新機能が満載の、新しいMaxご紹介します。 Max 9には、AbletonのABLライブラリに基づく新しいオーディオ・オブジェクト・コレクション、ここ数年で最大のJitterアップデート、インターフェイスの改善、再設計されたコーディング・ワークフローなど、さまざまな機能が搭載されています。

ABLオブジェクト

AbletonのサウンドをMaxで

AbletonのDSP用ABLライブラリを使用して作成されたMaxオブジェクト・スイートをついに提供できることになりました。 これらのオブジェクトは、Ableton Live Suiteにて最もポピュラーなデバイスの内部動作へのパッチ可能なインターフェースを提供します。 ワイルドなディストーション・エフェクト(abl.device.roar~)やドリーミーなリバーブ(abl.dsp.shimmer~)を探している場合でも、ABLライブラリが役立ちます。

コードでパッチする

テキストベースのコードを統合すると、Maxでのパッチ適用はさらにパワフルになります。 Max 9は、完全に再設計された高速かつモダンなJavascript V8エンジンを含む、パッチ適用によるコード統合の新たなビジョンを提示します。 これまでJavascriptとMaxを統合したことがない場合でも、何ができるかをぜひ確認してみてください。

どこでもCodeboxを

視覚的なパッチ適用と並行してテキストベースの直接コーディングを可能にするcodeboxを使用して、フローを維持できます。 Codeboxバリアントは、JS(v8)、Gen(gen、gen~、jit.gl.pix、jit.gen)、Node for Maxのサポートに加え、dictionarycoll の編集およびOSC表示も提供します。

JS用の新しいV8オブジェクト

MaxでJavascript V8の新しいパフォーマンスと互換性の機能にアクセスするために、v8、v8ui、および<0>v8.codebox オブジェクトを導入しました。 これらの新しいオブジェクトを使用すると、矢印関数や型付き配列などのより現代的な (ES6+) 言語機能を利用できるようになり、多くの場合、標準の js  オブジェクトよりも大幅な速度向上が実現します。

Jitter Geometryの導入

Max 9は、Jitter Matrixを超えて、3Dジオメトリ・データを表現する新しい方法と、Jitterで3Dグラフィックスを操作および微調整するためのいくつかの新しいリアルタイム・ジオメトリ・オブジェクトを導入しました。 

Jitter FXによるビジュアルの強化

イメージ効果オブジェクトの新しい jit.fx ライブラリにより、Jitterでのインタラクティブな視覚効果の作成がこれまで以上に効率化されます。 使いやすいMaxインターフェースで、リアルタイムのシェーダーベースのプロセスをフルに活用できます。

含まれるエフェクト:

  • 色の調整と補正
  • 様式化された画像操作
  • 歪みとぼかし
  • 混合および構成
  • 時間遅延および時間的ずれ

Jitterの新機能

エキサイティングな新しい jit.geom オブジェクトと jit.fx に加えて、Max 9には、実用的かつ刺激的な方法でJitterを充実させるエキサイティングな新機能を追加しました。

ウィンドウ内UIオブジェクト

jit.ui オブジェクトにより、キオスク・エクスペリエンスの構築や、フルスクリーン・モードでのパッチ操作が可能です。

3Dウィジェット

新しいウィンドウ内UIウィジェットを使って、Jitterで3Dシーンを直接編集できます。

シーンのレンダリング

Max 9には、ReSTIRベースのグローバル・イルミネーション、順序に依存しない透明度、深度ソート、テクスチャとグレインを追加するための新しいシーンFXパスを導入しました。

プロダクションにおけるJitter

jit.world、jit.mo、およびJitter内のすべてのアニメーション駆動オブジェクト用の新しい"fixed_delta" 属性を使用して、Jitterをポストプロダクションおよびアニメーション・モードに切り替えます。 新しいオブジェクト jit.bang と jit.frame も、プロセスとレンダリングの同期に役立ちます。

リモート・コントロール

パラメーターの接続

パッチコードなしで、MaxのUIオブジェクトをサポートされているオブジェクト属性に簡単に接続できます。 この機能は現在、すべてのABL、jit.fx、Genオブジェクト、および jit.gl.slab でサポートされています。 新しいJS属性APIを使用すると、Javascript V8オブジェクトもサポートできます。

OSCの統合

新しいグローバル設定により、アプリケーション全体のOSCアドレスとポートを設定できるようになり、パッチ内のすべてのパラメータ対応オブジェクトが自動的にOSCメッセージで使用できるようになりました。 param.osc および osc.codebox オブジェクトを使用すると、OSCの設定やコミュニケーションの状態を確認できます。 

パッチ体験の改善

熟慮されたMax環境の改善により、パッチ適用、再生、探索におけるユーザー・エクスペリエンスが向上しました。

リスト表示

リストベースのインターフェースを使用して、パッチ内のオブジェクトを探索できます。 オブジェクトをすばやくフィルタリング、検索、編集し、数値の変化を確認できます。

構文の色分け

私たちのお気に入りのコード・エディターからヒントを得たMaxの 構文の色分け により、Maxパッチの読み取りがはるかに快適になります。

Global Record ボタン

Maxの瞬間はつかの間であることが多いですが、Maxツールバーの新しい Global Record ボタンを使用すると、その瞬間にMaxからあらゆるオーディオをキャプチャできるようになりました。 

プリセットのミキシング

nodes オブジェクトを preset に接続すると、2D空間全体でプリセットを混合および補間できるインターフェースを簡単に作成できます。 

REPL でパッチャーを指示する

使い慣れたMaxウィンドウに、パッチへのコマンド・ライン・インターフェースに変わる新しい入力フィールドを追加しました。 この入力を使用すると、パッチ内の名前付きオブジェクトへのテキスト・メッセージの送信、アプリケーション自体へのメッセージの送信、Javascriptの実行、ドキュメントの照会などができます。

学習のための新しいツール

自己学習者、教師、および学生のための新しいMax 9の機能

イラストレーション・モード

パッチが実行される様子をスローモーションで視覚化することにより、それが実際にどのように動作しているかを把握し易くなります。 イラストレーション・モードは、学習だけでなく、デバッグにも役立ちます。

オンラインの事例集およびチュートリアル

新しいオンラインドキュメントと学習サイトにアクセスして、 アップデートされたMaxチュートリアル、ドキュメント、および事例集をご確認ください。

さらなる改善

Max 9には、日々のパッチング作業に大きな影響を与える可能性のある、多くの小さな機能追加および改善もなされています。

  • イラストモード(デバッグ)は、パッチを通るデータの流れをアニメーションとして表示します。
  • オンライン・ドキュメントおよびリファレンスを更新しました。
  • waveform~function  の外観を更新しました。
  • 新しい hid オブジェクトは、hi よりも堅牢なHIDハードウェアとのやり取りをサポートします。
  • 左のツールバーでのメディアとファイルのブラウジング機能を改善しました。
  • jit.gl.slab  と jit.gl.shader params  にオブジェクト 属性 としてアクセスできます。

  • 下部のツールバーにClue表示を追加し、関連ドキュメントへのリンクを提供しました。
  • 右ツールバーにCPU/FPS表示を配置しました。
  • ツールバーのボリューム・コントロール上のマルチチャンネル ・メーターを配置しました。
  • 環境設定ウィンドウが再編成され、操作しやすくなりました。
  • パッチング・マージンに、パッチャー・ウィンドウの端で編集する際のより広いスペースを確保しました。

Max 9を使い始める

最新バージョンであるMax 9の詳細を知り、インストーラーを入手するには、ダウンロード・ページにアクセスしてください。